参考書籍:ニュートンムック 別冊Newton 心理学実践編
人は強い恐怖を感じたとき、記憶力が低下する
凶器注目効果₍トンネル視₎
…強盗事件などの事件に遭遇した際、銃などの凶器に強く注目が向く一方で、犯人の顔や服装などの背景情報は知覚されにくくなり、ひいては記憶されにくくなるという状況
*なぜ凶器に注目してしまうのか*
1.おどろきや恐怖が視覚的な注意の範囲をせばめるため
2.通常はありえない状況のため視覚的な注意が凶器にひきつけられてしまうため
また、事件などにかかわらず、緊張感は強すぎても弱すぎても、記憶力を下げる効果がある
*脳の構造からみた見解*
おどろきや恐怖などの感情が密接にかかわる記憶には、海馬や偏桃体の神経回路がかかわっている
海馬は主に記憶に関係する部位であり、偏桃体は感情に関係する部位である
強盗などの強い感情を伴う記憶は、偏桃体が損傷していまい事件当時の感情などを語ることが難しくなってしまう