参考書籍:ニュートンムック 別冊Newton 心理学実践編
大人になっても心の発達は続いている
心理学者エリクソンは、生涯を通じて人の心は8段階の発達を遂げると説明している
それぞれの段階には特有の危機があり、その危機を解決していくことがその段階における課題となる
*8つの心の発達段階*
1.乳児期₍0~2歳ごろ₎
親などの養育者や、はじめて出会う外の世界に対して不信を抱いてしまうことが危機であり、その不信を信頼にできるかが課題となる
2.幼児期初期₍2~4歳ごろ₎
失敗をして感じる恥が危機
トイレトレーニングでの成功体験を通して自分でできるという自律性を獲得できるかが課題となる
3.遊戯期₍5~8歳ごろ₎
大人から拒否されることによる罪悪感が危機
やってみたことが大人から褒められることを通して自発性を獲得することが課題となる
4.学童期₍9~12歳ごろ₎
学業やスポーツが上手くいかずに感じる劣等感が危機
努力が報われる体験などを通じて勤勉性を獲得できるかが課題となる
5.青年期₍13~18歳ごろ₎
自分がどういう人間なのか悩み、混乱する同一性拡散が危機
それを乗り越えてアイデンティティをを獲得できるかが課題となる
※アイデンティティを確立することができれば、10年後、20年後の自分も結局自分であり、自分の行いの責任は将来の自分がとるのだという感覚が生まれる
確立できなければ、自分が何者であるのかが見いだせず不安になり、社会の中で自分を位置づけることができなくなる
6.前成人期₍19~39歳ごろ₎
よい人間関係が築けずに孤立することが危機
たがいに尊重できる友人やパートナーとの親密性を獲得できるかが課題となる
7.成人期₍40~59歳ごろ₎
心の発達の停滞が危機
子や孫を育てたり、社会のかかわりを通して次の世代に意識を向ける世代性を獲得できるかが課題となる
8.老年期₍60歳ごろ以降₎
自分の人生について後悔を抱き、絶望することが危機
自分の人生を肯定的に受け入れる統合性を獲得できるかが課題となる